IKKI 7月号『ぼくらの』感想
2008年5月24日 『ぼくらの』関係やられた……。まさかこういう展開になるとは……。
前号のサブタイトルはある意味フェイクだったわけか……。
「町洋子(1)」……。
は……? ちょっと待ってよ……? 前号は「宇白順(1)」だったじゃないか。
それなら普通、「宇白順(2)」が来ると思うじゃないか。それが何……。何でマチ!?
マチはウシロの後じゃないのか!? ここへ来て急に順番が変わるのか!?
それはそれで、心の準備がーーー!(動揺)
だ……騙されターーーー! まんまと鬼頭のフェイクにハマった!
予想のナナメ上いかれて、その意外性がちょっと嬉しかったりもする。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
てなわけで、「町洋子(1)」ネタバレ感想。
ウシロが居ないことに気がついた佐々見さんたちと、ウシロ父。そして何故いなくなったかの理由に思い当たる。
「申し訳ないっ!」と直角で頭を下げるササミさんに対して、カナちゃんに続いて血がつながって無いとはいえ1人残った息子まで失うことに気づいて呆然とするお父さん。
そりゃあ……真実を伝えられた後に、娘を失って、続けて息子の死が確実になったと知ったらなぁ。
ササミさんたちだって、「早まるな」と言いながらウシロが契約をしないように、色々と動いていたハズなのに。
せめてウシロだけは……と思っていたハズなのに、それも当の本人に出し抜かれてしまいましたね。
ウシロ父の苦しそうな顔がなんともキツかった。辛いなぁこれは。
結局のところ、「何も出来ない」という思いはこれで払拭できないだろうな。周りの大人たちがどんなに頑張っても子供たちの死は回避できなくて、それをとても歯がゆく思っていただろうに。
この居たたまれなさが何ともいえない。
たったの2ページのやり取りにいろんな複雑な思いが絡んで、読みながら眉間に皺が寄ってしまいます。
『ぼくらの』を読んでいると、いつもそうなる。もどかしい切なさとか、やりきれなさについつい渋い顔になってしまいます。
だけど目が離せない。だからこそ最後まで追っていきたい作品ですね。
マチは自分なりにかつて契約が出来なかった理由を考えていました。
それはココペリ戦が終るまでは、まだ前の地球の立場で契約中だったから。
予備のパイロットとして、ココペリに何かあった場合に契約していたけど、ココペリが無事に戦闘を終わらせたからお役御免になったのだろうと。
それと同時にマチやコエムシの地球は勝ったことになり……。そこでマチの契約は終わった、と。
マチはウシロたちの地球にとっては、「敵性地球人」では無くなったんじゃないか、と。だから今ならこの地球の人間として契約出来るのではないかと。
私はてっきり、本人のやる気かと思ってたんですが、システム的な問題だったか……。
つまりは、ココペリがウシロたちの地球で戦ったあの1戦は、マチたちの地球にとっての最終戦だったわけですね。
最終戦はホームでもアウェイでもなく、関係ない地球でやるわけですな。
皆のイスと、田中さん、関さんのイスが出てきたあと。
ウシロのイスが出てくる。それは田中さんが最後に座っていた戦闘機の座席でした。
「おれのイスだ。おれが望んだ」
……ウシロは母親と一緒に戦うことを選んだわけですね。多分、田中さんの残された娘のために。
父親は違うけど、もう1人の妹のために。
そしてマチのイスも出てきました。あー……契約できちゃった。
さすがにコエムシも「認めない」と動揺。
マチはただ静かに決意をコエムシに伝えました。
「あたしはこの星のために戦って
死ぬよ」
見開きです。すごい。何か間の取り方が本当にすごい。絶妙。
叫んだわけでもなく、ハデなシーンでもなく、ただ淡々と決意を語った瞬間にこの静かな迫力。
そして、すぐパイロットの名が呼ばれたらしく……マチが選ばれたようです。
あー……サブタイトル通りか……。「宇白順(2)」はマチの戦いが終わってから、ということか。
マチが言うには、次のパイロットのウシロはココペリのように別の地球へ行って新しくジアースに乗るパイロットの選出と、チュートリアルの役目が与えられるようです。
……でも、動かすからにはやっぱり死ぬんだよね……?
さらに「次のコエムシ役、誰にするかだいたい決めてるんでしょ?」と気になるマチの言葉。
もしかして、現在の地球から前任者が次の担当を決めて選出するとかいうヤツ……?
……案外、ササミさんとか選ばれそうだな。感情ではなく、理論的に冷静に動けそうな人材だし。
または多手さんとか……?でもこの人はクールになり切れそうにないからダメだろうな。
さらにコエムシからの情報では、次に選んだ地球のパイロットたちの戦いの成果は、それを選出した地球にとって影響があるらしく。
時空の剪定があまりうまくいかなかった場合、成績のあまりよくないパイロットを選んだ地球は、またしても戦闘が回ってくる可能性がある、と。
次の地球をどれくらい勝たせたかにより、その確率が変わるらしい。
結局のところ、その確率を決めるのは誰なんだろう。
そもそもジアースを作ったのは誰なんだろう。それは最後にちゃんと明かされるのか、気になってしょうがないです。
パイロットの選出が終わり、ウシロは父親とカナちゃんの遺体と一緒に帰宅。
すでに小さなお棺が用意されていた……という事実がまた、カナちゃんの死が前提とされていたわけで……悲しい。
関係者のみでこっそり葬儀を行い、終ったその場でマチがウシロに提案をします。
「あたし達で、まわらない?
戦ったみんなの、残された人たちのところ。」
……あ、どうしよう。何かちょっと嬉しかったり。
ちゃんとパイロットの家族の人たちのフォローもしてくれるんだ、とか。
ワクの両親とかコダマのお兄さんたちとか、チズのお姉さんとか……きっと子供たちが亡くなった原因とか知っておきたいと思うんだよね。
コモの両親やアンコのお父さんは真実をあらかじめ知ってから、娘の死を事実として受け止めて、一緒に支えてあげられたけど。
最初の頃に戦闘した子供たちの家族は、何故子供たちが死んだのかまたは行方不明になったのか知らないわけで。
もう戻ってこないと分かっていても、ジアースのパイロットとして戦ったんだという事実が分かるだけでも
この先だいぶ違うんじゃないかと思います。
行方不明扱いのマキのお父さんとか、まだマキを探し続けてるみたいだし……。
マチは、たぶんずっとそうしようと考えていたんじゃないかなぁと思います。
きっと契約が出来なかったとしても、そうするつもりだったんじゃないかな、と。
最後まですべてを見届けて、本当のことを伝えようとしたんじゃないかと。
次回、きっとそれぞれの家族のところへ行くんでしょうね。
ウシロとふたりで。
そしてこんな展開で引っ張っておきながら、次回は連載1回お休みという……。
ええええ!?こ、この展開で2ヶ月待てと!!! 何と言う焦らしプレイだ!!(笑)
前号のサブタイトルはある意味フェイクだったわけか……。
「町洋子(1)」……。
は……? ちょっと待ってよ……? 前号は「宇白順(1)」だったじゃないか。
それなら普通、「宇白順(2)」が来ると思うじゃないか。それが何……。何でマチ!?
マチはウシロの後じゃないのか!? ここへ来て急に順番が変わるのか!?
それはそれで、心の準備がーーー!(動揺)
だ……騙されターーーー! まんまと鬼頭のフェイクにハマった!
予想のナナメ上いかれて、その意外性がちょっと嬉しかったりもする。
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てなわけで、「町洋子(1)」ネタバレ感想。
ウシロが居ないことに気がついた佐々見さんたちと、ウシロ父。そして何故いなくなったかの理由に思い当たる。
「申し訳ないっ!」と直角で頭を下げるササミさんに対して、カナちゃんに続いて血がつながって無いとはいえ1人残った息子まで失うことに気づいて呆然とするお父さん。
そりゃあ……真実を伝えられた後に、娘を失って、続けて息子の死が確実になったと知ったらなぁ。
ササミさんたちだって、「早まるな」と言いながらウシロが契約をしないように、色々と動いていたハズなのに。
せめてウシロだけは……と思っていたハズなのに、それも当の本人に出し抜かれてしまいましたね。
ウシロ父の苦しそうな顔がなんともキツかった。辛いなぁこれは。
結局のところ、「何も出来ない」という思いはこれで払拭できないだろうな。周りの大人たちがどんなに頑張っても子供たちの死は回避できなくて、それをとても歯がゆく思っていただろうに。
この居たたまれなさが何ともいえない。
たったの2ページのやり取りにいろんな複雑な思いが絡んで、読みながら眉間に皺が寄ってしまいます。
『ぼくらの』を読んでいると、いつもそうなる。もどかしい切なさとか、やりきれなさについつい渋い顔になってしまいます。
だけど目が離せない。だからこそ最後まで追っていきたい作品ですね。
マチは自分なりにかつて契約が出来なかった理由を考えていました。
それはココペリ戦が終るまでは、まだ前の地球の立場で契約中だったから。
予備のパイロットとして、ココペリに何かあった場合に契約していたけど、ココペリが無事に戦闘を終わらせたからお役御免になったのだろうと。
それと同時にマチやコエムシの地球は勝ったことになり……。そこでマチの契約は終わった、と。
マチはウシロたちの地球にとっては、「敵性地球人」では無くなったんじゃないか、と。だから今ならこの地球の人間として契約出来るのではないかと。
私はてっきり、本人のやる気かと思ってたんですが、システム的な問題だったか……。
つまりは、ココペリがウシロたちの地球で戦ったあの1戦は、マチたちの地球にとっての最終戦だったわけですね。
最終戦はホームでもアウェイでもなく、関係ない地球でやるわけですな。
皆のイスと、田中さん、関さんのイスが出てきたあと。
ウシロのイスが出てくる。それは田中さんが最後に座っていた戦闘機の座席でした。
「おれのイスだ。おれが望んだ」
……ウシロは母親と一緒に戦うことを選んだわけですね。多分、田中さんの残された娘のために。
父親は違うけど、もう1人の妹のために。
そしてマチのイスも出てきました。あー……契約できちゃった。
さすがにコエムシも「認めない」と動揺。
マチはただ静かに決意をコエムシに伝えました。
「あたしはこの星のために戦って
死ぬよ」
見開きです。すごい。何か間の取り方が本当にすごい。絶妙。
叫んだわけでもなく、ハデなシーンでもなく、ただ淡々と決意を語った瞬間にこの静かな迫力。
そして、すぐパイロットの名が呼ばれたらしく……マチが選ばれたようです。
あー……サブタイトル通りか……。「宇白順(2)」はマチの戦いが終わってから、ということか。
マチが言うには、次のパイロットのウシロはココペリのように別の地球へ行って新しくジアースに乗るパイロットの選出と、チュートリアルの役目が与えられるようです。
……でも、動かすからにはやっぱり死ぬんだよね……?
さらに「次のコエムシ役、誰にするかだいたい決めてるんでしょ?」と気になるマチの言葉。
もしかして、現在の地球から前任者が次の担当を決めて選出するとかいうヤツ……?
……案外、ササミさんとか選ばれそうだな。感情ではなく、理論的に冷静に動けそうな人材だし。
または多手さんとか……?でもこの人はクールになり切れそうにないからダメだろうな。
さらにコエムシからの情報では、次に選んだ地球のパイロットたちの戦いの成果は、それを選出した地球にとって影響があるらしく。
時空の剪定があまりうまくいかなかった場合、成績のあまりよくないパイロットを選んだ地球は、またしても戦闘が回ってくる可能性がある、と。
次の地球をどれくらい勝たせたかにより、その確率が変わるらしい。
結局のところ、その確率を決めるのは誰なんだろう。
そもそもジアースを作ったのは誰なんだろう。それは最後にちゃんと明かされるのか、気になってしょうがないです。
パイロットの選出が終わり、ウシロは父親とカナちゃんの遺体と一緒に帰宅。
すでに小さなお棺が用意されていた……という事実がまた、カナちゃんの死が前提とされていたわけで……悲しい。
関係者のみでこっそり葬儀を行い、終ったその場でマチがウシロに提案をします。
「あたし達で、まわらない?
戦ったみんなの、残された人たちのところ。」
……あ、どうしよう。何かちょっと嬉しかったり。
ちゃんとパイロットの家族の人たちのフォローもしてくれるんだ、とか。
ワクの両親とかコダマのお兄さんたちとか、チズのお姉さんとか……きっと子供たちが亡くなった原因とか知っておきたいと思うんだよね。
コモの両親やアンコのお父さんは真実をあらかじめ知ってから、娘の死を事実として受け止めて、一緒に支えてあげられたけど。
最初の頃に戦闘した子供たちの家族は、何故子供たちが死んだのかまたは行方不明になったのか知らないわけで。
もう戻ってこないと分かっていても、ジアースのパイロットとして戦ったんだという事実が分かるだけでも
この先だいぶ違うんじゃないかと思います。
行方不明扱いのマキのお父さんとか、まだマキを探し続けてるみたいだし……。
マチは、たぶんずっとそうしようと考えていたんじゃないかなぁと思います。
きっと契約が出来なかったとしても、そうするつもりだったんじゃないかな、と。
最後まですべてを見届けて、本当のことを伝えようとしたんじゃないかと。
次回、きっとそれぞれの家族のところへ行くんでしょうね。
ウシロとふたりで。
そしてこんな展開で引っ張っておきながら、次回は連載1回お休みという……。
ええええ!?こ、この展開で2ヶ月待てと!!! 何と言う焦らしプレイだ!!(笑)
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